旧アニメ『トライガン』はリアルタイムで見……たり見なかったり。
原作漫画の『トライガン・マキシマム』は終盤のほうだけ読んでいたものの、途中からだしアニメと違う展開してるしで、没入感に欠けたまま最終回を迎えた(SF展開にびっくりした記憶はある)。
と、大まかなあらすじや設定、キャラクターは把握しているものの、そこまで原作や旧アニメに思い入れがない私が『TRIGUN STAMPEDE』第1話を見た感想です。
ちなみに、原作の終盤だけ読んでいた理由は『HELLSING』目当てにヤングキングアワーズを買い始めたから。
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『TRIGUN STAMPEDE』見ようと思ったきっかけ|見る気はなかった
元々『TRIGUN STAMPEDE』を試聴する予定はありませんでした。
以前に一度PVを見たときに、
「ふーんCGアニメなのかー。ヴァッシュの見た目も若々しいし、原作では描かれなかった前日譚的な映画かな。私には関係ないな」
とそれきり忘却の彼方でした。
そして年末。
2023年の冬アニメをチェックしているとき『TRIGUN STAMPEDE』と邂逅を果たしたのです。
いやお前映画ちゃうんかい。TVアニメかい。
それで少し興味が湧いて、あらためて『TRIGUN STAMPEDE』についてGoogle検索したところ、
下記のインタビュー記事が目に入りました。
インタビュイーは原作者の内藤泰弘先生に、監督の武藤健司さん、プロデューサーである和氣澄賢さんというメンツ。
内藤先生がトライガンのCGアニメ化についてどう思っているのか気になっていたのもあり、読んでみたところ……。
その意気やよし!(上から目線)
制作側の熱意に感化され、俄然意欲が増した私(ちょろい)は『TRIGUN STAMPEDE』を視聴することにしました。
『TRIGUN STAMPEDE』は「これ」じゃないなら「どれ」なのか
『TRIGUN STAMPEDE』は原作漫画の再アニメ化なのか、あるいは旧アニメのリメイクなのか。
答えとしては、原作を再構築したリブートであり、原作でも旧アニメでもない第3の「トライガン」といえます。
『TRIGUN STAMPEDE』は「これ」じゃないという熱心な原作・旧アニメファンの批評を目にしますが、そもそも「どれ」でもないんですよね。
再アニメ化や旧アニメのリメイクの「どれ」かだったら見ていなかったので、個人的には「これ」じゃなくてよかったと思います。
『TRIGUN STAMPEDE』 #1 NOMAN’S LAND 感想
前置きが長くなりましたが、ここから『TRIGUN STAMPEDE』第1話の感想です。
#1 NOMAN’S LAND
放送日 2023年1月7日
絵コンテ 武藤健司
演出 ヤマトナオミチ
以下の五つに分けて記しています。
印象的な色遣いと豊かな表情|「オレンジ」制作の3Dアニメーション
砂漠を飲み込むような蒼穹。
薔薇色のコート。緑青の義手。鮮やかなブロンド。
プラントのアメジストの輝き。
黄昏時。
美しい色遣いが印象に残りました。
コートを赤一色にするのではなく、裏地や義手を赤の補色である緑系にしたりと、映える配色を意識しているように思えます。
また、漫画的なデフォルメの表情を3Dに落とし込んで破綻なく変化させているのに驚愕。
表情筋があるぞこいつら……!
ゴムまりが弾むように柔軟で、豊かに変化する表情は見ていて飽きません。
弾を求めて叫ぶヴァッシュのきったない泣き顔。これホントに3Dアニメ!?
ちなみに眼鏡男子のきったない泣き顔は大好物です。
『七つの大罪』の3DアニメのPVを見みかけて、
「日本の漫画・アニメ絵を3Dに落とし込むのは難しいんだな~(婉曲表現)」
と思ったところだったのもあって余計に感激しました。
制作会社の「オレンジ」が手掛けた直近のフル3Dアニメには『宝石の国』『BEASTARS』がありますが、私が見たことがあるのは『マジェスティックプリンス』だけ。
マジェプリから『宝石の国』『BEASTARS』をすっ飛ばして『TRIGUN STAMPEDE』なので、技術の向上に度肝を抜かされました。
いやマジェプリの頃から卓越していたんですけども。いいよね富良野のラベンダー畑でのロボバトル。
どこか少年らしさを感じる松岡ヴァッシュ
『TRIGUN STAMPEDE』のヴァッシュは、原作・旧アニメよりも若い印象を受けました。
それはあか抜けた外見のみならず、声にも表れているように感じます。
飄々としながらも、どこか少年的な儚さ・繊細さを帯びた声。
ヴァッシュ役である松岡禎丞さんの声質によるものかしら、とも思ったのですが『鬼滅の刃』の伊之助は繊細のせの字も儚さのはの字もねえわ。
ということは、若さ・青さを意識した演技なのでしょうか。
メリルは大人の女性から気の強い小娘へ
私の記憶が確かならば、原作・旧アニメのメリルは、CVが鶴ひろみさんで「ですわ口調」の大人の女性だった気がします。
ですが、『TRIGUN STAMPEDE』では、現代日本で言うところの新卒と思しき小娘に。
口調もたまに「ですわ」というものの、いかにもな「ですわ」口調ではなくなっています。
たまに「ですわ」って言う強気で小柄な小娘……ってトリブラのエステルやん!
と思ったのは私だけという自信があります。
故・吉田直先生の小説『トリニティ・ブラッド』は、『トライガン』『トライガン・マキシマム』の影響を強く受けている作品。
偶然とはいえ逆輸入のように思えて、一方的に縁を感じました。
トリブラの原作小説はKindle Unlimitedで全巻読めますので、機会があればお読みください。
Kindle Unlimitedには入っていませんが、漫画版もありますよ!
私の推しはトレスくんです。
背の高い女の子いませんでしたっけ?|ミリィがいない
私の記憶が確かならば、原作・旧アニメでは、長身(ヴァッシュよりデカい)の若い女性がいたはずです。
ミリィ(名前調べた)はメリルの後輩として行動を共にしていましたが、『TRIGUN STAMPEDE』ではオミットされていました。
代わりにロベルト・デニーロというオリジナルキャラがメリルの先輩として登場しています。
しかし、原作の後輩キャラを消して、オリジナルの先輩キャラを投入する意図……。
やっぱりメリルの成長の糧(死)ですかね。
そして先輩の遺志を継いだメリルのもとに新人のミリィが――という流れが定番、でしょうか。
ナイブズの声にびっくり
ナイブズの声、どこかで聞いたことがあるようなハスキーボイスだなあと思ったら、池田純矢さんじゃないですか!
『海賊戦隊ゴーカイジャー』のゴーカイシルバーで有名ですが、私の中では『マジェスティックプリンス』のスルガ!
マジェプリのスルガ役以外知らないので、こんなキャラクターも演じられるのかとびっくりしました。
ナイブズが本格的に『TRIGUN STAMPEDE』本編に登場するのが楽しみです。
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