プリンセッション・オーケストラ第7話感想|新型ジャマオック「ルーク」登場とみなもの揺れる心情

アニメ

※この記事にはプロモーションが含まれています。

新型ジャマオック「ルーク」の登場で、物語はいよいよ新たな局面へ。

防御特化型という意外な性能に、プリンセスたちは苦戦を強いられます。

その一方、朝のひと時やや女子会での何気ない会話から、みなもの心の揺らぎも浮かび上がりました。

戦闘と日常のバランスがほどよく描かれた今回、キャラクターの掘り下げに重きを置いた展開が印象的です。

今回は、戦闘の見どころからキャラ描写の深掘り、そして脚本・作画の気になる点まで、徹底的に振り返ります。

>>DMM TVならCMなしで14日間無料!

バンド・スナッチの新型ジャマオック「ルーク」|その脅威と目的とは?

第7話で登場した新型ジャマオックの名称は、第6話感想で予想したとおり「ルーク」でした。

前回の新型はギータに貸与していましたが、今回は開発者であるベス直々の「実地試験」です。

「ルーク」はプリンセスたちに撃破されたものの、ベスの不敵な笑みは崩れず。

今後の展開に向けて緊張感が高まる内容となっています。

意外な機体性能と「ルーク」の役割

「ルーク」は、巨大ロボになるのではないかとワクテカ(死語)していたのですが6話感想参照、実際に現れたのは「防御特化型」という異色の存在でした。

そういやそもそもジャマオックって機械なんか?

出現早々にロケットパンチを披露したものの、それはあくまで「おまけ」のようなもので、真の強みはその圧倒的な耐久性能。

3人のプリンセスによる必殺技を同時にぶつけなければ倒せないという堅牢さは、ジャマオックの中でも屈指のタフさを誇ります。

さらに注目すべきは、攻撃よりも「敵を引き付けること」に重きを置いていると思われる戦術的な設計。

敵の攻撃を一手に引き受け、味方を支える「盾」的な役割――いわゆる「壁役」としての意図も見て取れます。

実際、プリンセス側の攻撃が一極集中する間、別の目的が進行していたとしても不思議ではありません。

繰り返される実地試験とバンド・スナッチの狙い

興味深いのは、ルークの登場が6話に続く「実地試験」であったという点です。

プリンセスたちの必殺技を受けて破壊されるのも想定の範囲であったかのようなこの展開は、戦闘を通じてなにかを検証・確認している可能性を示唆しています。

現在までに明らかになっているのは、バンド・スナッチが少女たちの持つエネルギー「ミューチカラ」を略奪しようとしていること。

そして、その略奪を妨げる存在――つまりプリンセスたち――を確実に排除しようとしているという事実です。

しかし、これらは明らかに「手段で」あり、彼らの「目的」は依然として謎のまま。

それでも、新型ジャマオックの連続投入や、ベスによるデータ収集らしき描写を鑑みるに、何らかの長期的な戦略に基づいた動きであると推測されます。

戦いの背後で静かに進行する「実験」や「準備」が、今後の物語にどう関わってくるのか、注目したいところです。

プリンセスたちの連携と戦闘|浮かび上がる課題と期待

防御特化型のジャマオック「ルーク」を前に、プリンセスたちは3人での同時攻撃という新たな連携を見せました。

しかしながら、チームとしての完成度にはまだ課題も。

ここでは、第7話で描かれた彼女たちの連携の進展と、そこから見えてきた今後の期待について整理していきます。

3人での撃破に成功|見えてきた「チーム」としての輪郭

今回の戦闘では、相変わらずミーティアが先陣を切る傾向にあったものの、ルークを倒したのは3人の必殺技による同時攻撃でした。

ミーティアの独壇場だった第6話と比べると、明らかに「チームとして戦う意識」が芽生えはじめており、前回感じた連携への不安はやや払拭されたように思えます。

足並みのズレも見られず、チームとしてきちんと成立していた点は好印象です。

しかし、連携がスムーズだった一方で、「力を合わせた」というより「個々の強さを一気にぶつけた」印象が強く、まだコンビネーションとしての完成度には達していないのも事実。

たとえるなら「3人で横並びに突っ込んだ」だけで、役割分担やフォローといった高度な連携までは至っていないように見受けられます。

今後の課題と進化への期待

とはいえ、現時点で3人が足並みをそろえて必殺技を放っただけでも大きな進歩。

実戦を重ねるなかで、それぞれの個性をどう活かし、どう支え合うのかという課題がこれから浮き彫りになっていくでしょう。

いまはまだ「ただの同時攻撃」に近いかもしれませんが、これを「意図的な連携技」に昇華できるようになる未来を期待したいところです。

次回の8話は修行回とのこと(7話の感想が書き終わってから見ます!)。

ここで個々の技術的な課題やチーム内の立ち位置が整理されるなら、戦闘パートの戦略性にも一段と深みが出てきそうです。

プリンセスたちの関係性の深化とともに、バトル面での成長がどう描かれるか、今後の展開に期待が高まります。

みなもの家庭環境|サポートに徹する理由と秘めた寂しさ

Aパートの冒頭では、早朝から手際よくお菓子を作るみなもの姿が描かれます。

詳細なレシピが挿入されるほど丁寧に描写されており、彼女の家庭的な一面が印象的です。

このシーンに登場する母親と弟とのやりとりからは、家族にとってみなもがいかに頼れる存在であるかが自然に伝わってきます。

しかし、それは単なるほっこり演出ではなく、彼女の家庭環境と内面を映し出す重要なシーンでもありました。

家族の一員として支える日常

両親は朝早くに出勤するため、家族全員で朝食を囲むことはほとんどなく、弟の世話は主にみなもが担っているようです。

そのことについて、母親も申し訳なさをにじませますが、みなも自身は両親の仕事を誇りに思い、応援する気持ちに嘘はありません。

ただ、寂しさを抱えているのもまた事実で、その心情はふとした表情の変化から感じ取れます。

家庭で自然と「誰かを支える立場」を担ってきたみなもは、家の外でも自ら前に出るより他人をサポートする役割を選びがちです。

その傾向は、彼女の家庭環境によって育まれたものとも読み取れます。

なっちのさりげない共感とみなものこれから

みなもの微かな寂しさに気づいているのが、幼馴染で親友のなっちです。

なにも言わず、ふと頭に手を添えるというさりげない行動からは、言葉以上の優しさがにじみ出ています。

なっちは無理に励ましたりせず、ただ隣にいて寄り添う姿勢を見せており、みなもにとって心の拠り所となっていることがうかがえます。

そんな優しさに支えられているからこそ、みなも自身も少しずつ変わっていけるのかもしれません。

今後、みなもがどのように「支える側」から一歩踏み出し、自分の思いや力を表現できるようになっていくのか。

彼女の一歩が、物語にどんな波紋を広げていくのか楽しみです。

ながせの家での女子会|日常会話から見えてくるそれぞれの素顔

プリンセスたちが戦いの合間に見せる、ほんのひとときのオフタイム。

いやまあ前回も祝勝会兼親睦会という名のデートやってましたけど。

第7話では、ながせの家に集まった3人による女子会の様子が描かれ、彼女たちの素顔が垣間見えました。

戦闘シーンとは対照的な、日常パートが光るシーンです。

みなもの本音

話題の中心となったのは、みなもが持参した手作りスイーツ。

プロ並みの完成度の高さに、ながせは驚きを隠せませんでした。

みなものお菓子は、製菓専門学校の教師をしている母直伝のレシピです。

ながせは、みなもやかがりの親が非凡な職業に就いていることを羨みます。

それに対し、「なかなか揃ってごはんが食べられないし、それはちょっぴり寂しいかな」と返します。

早朝の台所で母親には言えなかった本音がこぼれていたのが印象的でした。

かがりの可愛さと意外な一面

一方で、かがりは相変わらずの甘党ぶりを発揮。

みなもの手作りスイーツを前に目を輝かせるようすは、戦闘中の凛とした姿からは想像できないほどの無邪気さで、そのギャップが非常に魅力的に映ります。

さらに驚かされたのが、かがりがみなもの父――有名ニュースキャスター――の熱狂的ファンであること。

好きなところを早口で語り出す姿は、まさにオタクそのもので、普段の落ち着いた雰囲気とのギャップがなんとも微笑ましいものでした。

成人男性の推しがいたり、男性であるバンド・スナッチに対する敵意が強かったり(率先して殴りに行く)と、かがりはプリンセスの中でも特に男性を意識しているようです。

父親との関係は良好なのか、つい下種の勘繰りをしてしまいます(両親をリスペクトしてるし大丈夫だよ!)。

脚本・作画の気になる点

第7話は、前話となる第6話とストーリー構成が非常に似通っており、視聴者としては既視感を覚えた方も多いのではないでしょうか。私もそのひとりです。

新型ジャマオックとの戦闘を軸に据えた展開や、日常パートを織り交ぜた構成は、まるで前回の焼き直しのようにも映ります。

これが意図的なものなのか、制作上の都合によるものなのか、いくつかの視点から考察してみます。

6話と酷似した構成|1話にまとめられたはずの内容?

第7話は、前回(第6話)と非常に似た構成で展開されました。

  • アバンでの大部分が省略されたバトル
  • 日常でのプリンセス3人の交流(ナビーユは参加できない)
  • そこへナビーユからのエマージェンシーコール
  • 現場に駆け付けるとバンド・スナッチが新型ジャマオックを召喚
  • 特殊な攻撃に苦戦するも必殺技で撃破
  • 敗北しながらもベスは一定の成果があったと判断

このようにリストアップしてみると、どれだけ酷似しているか一目瞭然です。

最後まで読んでも6話なのか7話なのか分からない。

視聴後に「この内容、1話に収められたのでは?」という疑問を抱いた人も多いはずです。

少なくとも私はそう思いました。

実際、内容の密度という点では、2話に分けるほどの物語的厚みがあるとは言いづらい構成でした。

監督インタビューから読み取れる意図

その疑問に対するひとつの手がかりが、監督のインタビューにあります。

該当のインタビューでは、「受け取ったプロットはストーリーがやや重いため、本筋に関係のない遊び要素を意識的に入れた」という趣旨の発言がありました(出典:アニメイトタイムズ)。

結果としてテンポがやや緩慢になり、物語に「だぶつき」が生じてしまったのかもしれません。

これは単なる冗長化ではなく、「本来の構成に手を加えたことで生まれた歪み」とも考えられます。

また、あくまでも想像の域ですが、玩具やCDの販促ノルマや話数配分の都合も絡んでいるのでしょう。

顔のアップが多め?作画とスケジュールの関係

もうひとつ気になったのが、作画演出の面です。

今話ではとくに顔のアップショットが多用されており、動きのあるカットや広い画角の場面はやや控えめでした。

これは作画コストを抑える「省エネ演出」とも取れますが、単に手抜きというわけではなく、制作スケジュールやリソース配分に左右された結果とも考えられます。

次回の8話のタイトルが「プリンセッション」と超重要回の気配を感じるので、次回へ向けて力を蓄える「溜め」の回として捉えると、ある種の合理的判断だったのかもしれません。

まとめ

第7話は、新型ジャマオック「ルーク」の登場により、戦闘とドラマの両面で転機を感じさせるエピソードとなりました。

プリンセスたちの連携には進展が見られたものの、チームとしての成熟にはまだ課題が残ります。

一方で、みなもを中心に描かれた日常パートでは、キャラクターの内面や関係性の深まりが丁寧に表現されていました。

脚本や作画面には気になる点もありましたが、それも次回以降への布石と考えると納得できる構成です。

第8話「プリンセッション」では、物語がどんな飛躍を見せるのか、ますます目が離せません。

>>DMM TVならCMなしで14日間無料!

コメント

タイトルとURLをコピーしました