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【漫画版】遊戯王ゴーラッシュ!! 2巻感想【杉田 尚】

※この記事にはプロモーションが含まれています。

第1巻の感想で「2巻の発売は6月かなあ、長いなあ」というようなことを書いたのですが、あっちゅう間に6月になりました。

ごめんいま7月や。

というわけで、2023年6月2日発売された、遊戯王ゴーラッシュ!!第2巻の感想です。

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遊戯王ゴーラッシュ!! 第2巻の大まかな流れ

  • 地下の宇宙人居住区へ向かう
  • ジャージ・デビルズとのデュエルに勝利する
  • フィッシャー・須海が行く手を阻む
  • 須海からロヴィアン盗賊団の情報を入手
  • ロヴィアンとユウナ登場、そして無慈悲な暴力が須海を襲う

と、1巻に引き続きアニメに準拠した流れになっています。

アニメではユウナが袋詰めにしたスカイフィッシュたちをサンドバッグにしていましたが、すぎたん版では、ロヴィアンのギター投擲により須海が頭部から大出血。う~んバイオレンス!

遊戯王コミカライズでここまでアニメに沿っているのは逆に珍しいですね(ただし流血描写は除く)。

ただ、マナブが登場するタイミングはアニメと大きく異なりました。

アニメでは第2話で登場していたマナブは、漫画版では第7話。

宇宙人居住区編(?)の導入として配置されています。

宇宙人居住区は元々MIKが管理していた場所という設定なので(アニメでは)、無駄のない構成です。

……ストーリー構成、ホントにすぎたんが考えてるんですか?

担当編集の手腕かな、とも思ったのですが、台詞の添削できてないから違いますね。

「流石にこれは指摘しろよ」と感じたのは以下のニャンデスターの台詞。

アースダマーデュエルディスクがばら撒かれたことで/その半数以上が地下の宇宙人居住区に流れたって噂なの

出典:漫画 杉田 尚 / デュエル構成 彦久保 雅博『遊☆戯☆王ゴーラッシュ!! 2』(集英社 2023年6月 P37)

E・D・D・Dアースダマー・デュエルディスクがばら撒かれた」と「その半数以上が地下に流れた」は、別の文脈です。

それを同じ文脈で語るので、「意味は分かるがなにかがおかしい」と見る者を不安定にさせる台詞になっています。

上記の台詞を文意を保ちつつ修正すると、「ばら撒かれたアースダマーデュエルディスクの半数以上が、地下の宇宙人居住区に流れたって噂なの」です。

あるいは、「アースダマーデュエルディスクの半数以上が、地下の宇宙人居住区でばら撒かれているって噂なの」でしょうか。

台詞回し以外にも、《カオス・ソルジャージ》が効果発動していたり(バニラやで)、ユウナのライフポイントがおかしい箇所もありましたっけ。

担当(とデュエル構成)仕事して。

マナブ、ロヴィアンとユウナの性格の違い

漫画版のマナブは、黙ればイケメン喋れば残念、フリーダムな顔芸担当キャラクターになっています。

風の噂に聞いていたのと、アニメ本編の「ドクター・蒼月マナブ博士」を先に見ていたのもあって、そこまで違和感ありませんでした。ケーミケミケミケミ

マナブのキャラクターを掘り下る尺はないから、最初からはっちゃけさせたのでしょうか。

それともすぎたん、中の人のゲーム実況動画でも見たのかしら。

漫画版のロヴィアンは浮世離れ感がなく、「だゼ」口調で普通に喋るので対話が可能です。(分かり合えるとは言っていない)。

アニメのポエティックな喋り方は漫画では無理がありますしね。

ユウナはアニメよりも落ち着いていて大人びている印象です。

ロヴィアンのファン1号ではあるものの、信奉者ではなく対等な友人として描かれていました。

ふたりが地球に恐怖の大王が襲来することを察知しているのはアニメと同様。

しかし飽くまでも地球を守りたいのはユウナであって、ロヴィアンの真の目的は、アースダマーの力を用いた音楽で宇宙を支配することでした。

ロヴィアンはなにが許せなかったのか

ロヴィアンの正体は、全宇宙でCDセールス100億枚を売り上げた顔出しNGのトップアーティスト「霧島ロヴィアン」。

いまさらアースダマーの力になど頼る必要はありません。

「だからもうこんな事止めて」と説き伏せようとするユウナに、ロヴィアンは「だから許せないんジャ~ン☆」と返します。

そのあと彼女のバックボーンが語られ……ることなくデュエル続行。

結局なにが許せなかったの!?

いやまあ、売れ過ぎたが故の虚しさを埋めようと暴走した結果であることは推測できます。

始まりは自分の音楽でユウナが喜んでくれたことで、それが嬉しくて、もっと、もっととがむしゃらに頑張っていたら、いつの間にかユウナとは距離ができていて。

頂点に上り詰めたものの、初心を忘れたロヴィアンには、自分がなんのために音楽をしているのか分からない。

一体自分の音楽は誰に届けたかったのか。

本当は誰の心にも届いていないんじゃないのか――

ってなもんですよ!

デュエルの後でロヴィアンが「良い曲だと褒めてほしかった」と心情を吐露していましたが、ここは「良い曲だと(ユウナに)褒めてほしかった」と解釈するところですからね。はい、ここテストに出ますよ~。

正直なところ、掲載誌である最強ジャンプのメインターゲット層を考えると、ここまで行間を読まないといけないのはちょっとしんどいです。

月刊誌でアニメのコミカライズという性質上、紙幅が限られているので仕方がない部分もあります。

じゃあ、尺に余裕があったらすぎたんはロヴィアンの掘り下げをしたのかと問われれば、ぶっちゃけ微妙ですね(これまでの打ち切り作品を思い出しながら)!

遊戯王ゴーラッシュ1巻から2巻にかけてのすぎたんの画力変遷

ゴーラッシュ!!1巻と2巻で、すぎたんの絵柄の変化が見て取れました。

フェイスラインがシャープになって、目が小さくなったというか位置が高くなったというか、1巻の頃よりも垢抜けた印象です。

1巻の時点でカバーイラストと本編で若干絵柄が違ったのですが、2巻でさらに顕著になっています。

一例として、ユウディアスを比較してみました。

1巻のユウディアス
第1巻 ※1
2巻のユウディアス
第2巻 ※2

※1 漫画 杉田 尚 / デュエル構成 彦久保 雅博『遊☆戯☆王ゴーラッシュ!! 1』(集英社 2022年12月 P15)
※ 2 漫画 杉田 尚 / デュエル構成 彦久保 雅博『遊☆戯☆王ゴーラッシュ!! 2』(集英社 2023年6月 P128)

あらためて1巻を見返すと、全然違いますね。

第1話のユウディアスは、フェイスラインに丸みがあり、瞳孔も丸く書かれています。

2巻収録の第10話では、フェイスラインがシャープになり、瞳も縦長です。

また、トーンと書き込みの量も増えていますね。

2巻のユウディアスの口元が汚れていますが、この漫画、リアルダメージで普通に出血するんで。

遊飛はどうでしょう。

第1巻の遊飛
第1巻 ※3
第2巻の遊飛
第2巻 ※4

※3 漫画 杉田 尚 / デュエル構成 彦久保 雅博『遊☆戯☆王ゴーラッシュ!! 1』(集英社 2022年12月 P11)
※4 漫画 杉田 尚 / デュエル構成 彦久保 雅博『遊☆戯☆王ゴーラッシュ!! 2』(集英社 2023年6月 P47)

1巻の遊飛は『斬』に出てきそうな顔をしていましたが、2巻では『斬』風味が薄れつつあります。

瞳孔の描き方は、宇宙人、人間問わず縦長になっていますね。

ちなみに2巻では遊飛もリアルダメージで出血していました。

最後は遊歩ちゃんです。

第1巻 ※5
第2巻 ※6

※5 漫画 杉田 尚 / デュエル構成 彦久保 雅博『遊☆戯☆王ゴーラッシュ!! 1』(集英社 2022年12月 P10)
※6 漫画 杉田 尚 / デュエル構成 彦久保 雅博『遊☆戯☆王ゴーラッシュ!! 2』(集英社 2023年6月 P168)

2巻の遊歩ちゃんは、リボンが巨大化して、つるぺったんだったお胸がほんのり盛られていました。

すぎたん、やりたい放題じゃん……。

いいよ、いいよ~! もっと性癖出してこ!

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