第16話は、友情と成長、そして物語を大きく動かす新たな存在の登場が描かれた濃密な回でした。
まいを支えようとするながせの姿は、これまでの経験と成長の積み重ねを感じさせます。
新曲や必殺技のシーンは迫力満点で、彼女の心の変化がそのまま力となって現れました。
さらに、ついに姿を現した赤の女王の存在が、今後の展開に不穏さと期待を与えます。
全体を通して、キャラクターの内面とバトル描写が有機的につながった、見応えのあるエピソードでした。
- ミューズタクト
- ジュエルベル
- 円盤
誰かの背中を押すということ
誰かを励ましたり、背中を押したりすることは、時に自分自身を見つめ直すきっかけにもなります。
授業中に披露されたまいのダンスに心を打たれたながせは、彼女にアリスピアの大会にも出場するのかと問いかけますが、まいは言葉を濁してその場を去ってしまいます。
その様子から、ながせは彼女がなにかに悩んでいることを察しました。
かつてみなもに背中を押してもらったながせは、今度は自分の手でまいに寄り添おうとします。
相談と自立
第16話のながせは、かつて自分を導いてくれたみなもに、あえて相談しないという選択をしました。
みなもへの相談を控えた理由
ながせがみなもを「人の背中を押すスペシャリスト」と評していましたが、それはごく自然なことです。
第5話ではキラキラの真贋よりも大切なものがあると教えられ、プリンセスとして戦場に立つ背中を押されました。
第12話では、推しの「キラキラ」を取り戻すための勇気をもらい、一度折れた心を再び奮い立たせます。
誰かに背中を押してもらうことで前に進めた経験は、彼女の中に確かに積み重なってきました。
だからこそ今回は、悩みを抱えながらも「相談しない」という選択をしたのです。
まいの悩みが「自身のキラキラ」に関わることだったからこそ、自分の言葉で背中を押したいと思ったのでしょう。
自分の言葉で背中を押すために
5話以前のながせは、自分のキラキラが「偽物」であることに悩んでいました。
もともと天才肌で、なんでもすぐにこなせてしまうがゆえに、やるべきこと――努力や苦悩などを経ていない自分のキラキラは本物ではないと考えていたのです。
そんな彼女が、誰かの言葉ではなく自分の言葉でまいを支えようとした今回の行動は、自分自身のキラキラと正面から向き合ってきた末の、確かな成長の表れだったように思えます。
「キラキラするために必要なもの」とは?
ながせの言葉「あたしはね、大好きなものに、やらなきゃいけないことなんてないと思うんだ!」は、彼女のこれまでの葛藤と成長を象徴しています。
第5話で彼女の悩みにはいったん決着はついたものの、「キラキラとはなにか」という根本的な問いかけは保留状態でした。
しかし、まいの「好き」と真摯に向き合う過程で、ながせは気づきを得たのでしょう。
それは「やらなきゃいけない」義務感ではなく、「やりたいからやる」という自然な気持ちこそが、本物のキラキラの正体であるということ。
この考えにたどり着いたことは、ながせ自身の内面の成長と新たな自信の証明であり、第16話の大きなテーマのひとつと言えます。
プリンセス・ミーティア、新たな力の覚醒
⋱\🎶💛歌唱シーン公開💛🎶/⋰
— 「プリンセッション・オーケストラ」公式 (プリオケ) (@priorche_info) July 27, 2025
プリンセス・ミーティア(cv:#橘杏咲)が歌う
「エクストリーム リ・ボーン」是非ご覧ください👑
✨#プリオケ pic.twitter.com/c7mp3R0mfB
まいの「キラキラ」を奪われたとき、ながせはこれまでにない怒りを見せました。
ミューチカラが奪われるというのは、「その人らしさ」を冒涜されることでもあります。
その理不尽な暴力に対して、ミーティアの中から自然と新しい歌が生まれました。
それが『エクストリーム リ・ボーン』です。
みなもの影響も感じさせる応援歌
以前の楽曲『激光 It’s ME!』では、自分の悩みを払拭し、応援してくれる子たちの笑顔を守るという決意が込められていました。
一方『エクストリーム リ・ボーン』では、「君の一生懸命を邪魔する奴は、あたしがしばきまわす!」という、より積極的に他者を守る強い意志が、前面に押し出されています。
歌詞には「一生懸命」「応援団長」「背中を預ける」といった言葉が登場し、人を支えることを大切にするリップル(みなも)の影響もうかがえます。
自分の中に芽生えた誰かを応援したい気持ちが、ミーティアの歌にもしっかりと刻まれているようです。
新必殺技「ミーティア・ロケットストライク」登場
新曲に合わせて、必殺技もパワーアップしました。
その名も「ミーティア・ロケットストライク」。
超高度、つまり宇宙から地上に向かって飛び蹴りを放つという、スケールもスピードも桁違いの技です。
必殺技バンクは、旧必殺技バンクの前半を流用した構成になっていました。
完全新規のバンクを避けたのは制作リソースの都合かもしれませんが、既存の素材をうまく活用してパワーアップ感を出している点が印象的です。
赤の女王、ついに声を発す
それとも…奴らこそが…#プリオケ pic.twitter.com/0Xhe16Udll
— 「プリンセッション・オーケストラ」公式 (プリオケ) (@priorche_info) July 31, 2025
これまでシルエットだけが描かれていた、バンド・スナッチの主「赤の女王」が、ついに言葉を発しました。
玉座にその存在が確認できたのは第12話以降で、それ以前は空席だったことを考えると、物語の裏でなんらかの経緯があった可能性があります。
カリストがどこかから連れてきたのか、あるいは別の事情があるのか――
その詳細はまだ謎に包まれています。
衝撃のキャスティング
声を担当するのは、声優であり歌手でもある水樹奈々です。
『戦姫絶唱シンフォギア』の風鳴翼役や、『ハートキャッチプリキュア!』のキュアブロッサム役など、数々の名役を務める一方で、歌手としても超一流で「現・アニソン界の女王」と呼ばれる存在。
勝てる気がしねえ……!
水樹奈々が声を当てる以上、当然、歌唱シーンが用意されているのでは、と期待せざるを得ません。
現時点ではその兆しは見えていませんが、女王の歌声が戦場(と書いていくさばと読む)を揺らす瞬間が来るのが待ち遠しいです。
まとめ
第16話は、ながせの成長が戦闘力と説得力の両面で描かれた回でした。
まいとの関わりを通じて、「やりたいからやる」という本物のキラキラに気づく姿は印象的です。
新曲と新必殺技は、その成長の象徴として鮮烈に映えました。
さらに赤の女王と水樹奈々さんのキャスティングは、物語を次の段階へと押し上げる要素になっています。
友情、覚醒、そして新たな脅威の予感――16話は、これからの展開への期待をいやが上にも高めるエピソードでした。
- ミューズタクト
- ジュエルベル
- 円盤
コメント